夫、入院

2017.04.06.Thu.00:05
3月は悲しいことと、うれしいことがありました。

悲しいこと。劇団カクスコの井之上隆志くんが、咽頭癌で1年半闘病し、3月4日に亡くなったこと。
ネットで公表されてから、友人のハルちゃんからメールで知りました。その日は校了で深夜残業後のメールチェックで。
路上だったのですが、本当にへたり込んでしばらく立てませんでした。
なんということでしょう? 56歳。かなりショックです。井之上くんは面白かったんだよ、本当に。

数日して、カクスコで制作のボスだった、プロダクションの社長の上谷さんから夫宛にメール。
夫の携帯をしばらく電源入れていなかったので、気づかず、慌てて連絡しましたら、夫のことを心配してくれて。
いろいろ話したら、会いに行くからと。
で、口で言ってそのままの人が多いのですが、彼はその辺はすぐに対応してくれ、中村育二さんと来てくれました。
育二さんにも久しぶりで会えてうれしかったな。テレビや映画でチェックしているので、よく拝見しているのですが、そんなことは言わなかったわ、気づいたら。
夫も話を聞いて、反応していたので、上谷さんも育二さんも、とくに、育二さんは本当に、昔の話やら何やら話題を次々に繰り出して、気を使ってくれてうれしかったです。上谷さんはさすが社長さん、夫は食べられないので私にカステラをいただきました。福砂屋のカステラ美味しかったわ。
大好きだなあ、上谷さんは学生の時からお世話になって、劇団GAYAをちょっとお手伝いしたころから、育二さんも知り合うわけですが、夫と出会ったのがそこだったので、つまり、私たち夫婦にとっては、出発点なわけです。

夫には、結局、井之上くんが亡くなったことは言わないでいます。
悲しいことがうれしいことを連れて来てくれた。井之上くんは面白かったから、きっと、ずっと上のほうで、私たちにいろいろ面白いことがあるようにサービス精神満点に見守ってくれているのかな?

うれしいことまだあります。なんと! 申し込んでいた特養からお話をいただいたこと。
夫のお母さんとお兄さん夫婦が面会に来てくれて、一緒に施設に行き、説明を受けてきました。
入ることができれば、一番我が家から近い施設なので、ありがたいです。

と思ったら、その見学の数日前、つまり、お母さんたちが来てくれる数日前に、夫、久しぶりに肺炎で入院。
あ〜〜〜〜〜。病院に入ると、絶対に悪くなるので残念でした。

が、今回は、なんと! 夫、すんごいしっかりと落ち着いて入院生活を送っております。
正直、これまでの入院では、ベッドの上で、点滴を取ろうとしたり、いろいろ動きまくって、ミトンやらベルトやら、いろいろ対策が必要だったのですが、今回は、全くそれが必要なし! 画期的だわ。大人しい。

で、明後日退院も決まってルンルンだったのですが、本日午前中に先生から電話で、退院延期が決定!
いや、具合が悪いんじゃなくって、血液の菌の検査で、耐性菌が出てしまったから。
ああ〜〜。ガイドラインで2週間の点滴治療を要すとのこと。

1週間、抗生物質を点滴したので、それが終われば退院という話だったのですが。
凹むわ。

耐性菌って何? 本人はいたって元気で、熱なし、食欲あり、痰もなくなったらしく、痰の吸引機外されてたし。
ただ、心配なのが、口腔衛生。吸引機を外したら、お口の掃除はどうするんだろう。夫はうがいができません。
夕飯後見ていると、イマイチ、きちんとしてくれていない感じ。
病棟によって本当に違うのねえ。というか、先生が指示してるのかしら?
若いドクターと思われますが、きつめに、病院で誤嚥したことがあるから気をつけてくれと言っておいたのですが。

明日は、ドクターはたぶん休みなので、看護師さんに確認してみよう。

とにかく、あと10日入院するなら、リハビリをしっかり入れてもらわないと困るし。

ああ〜〜、凹んでいられません!

思い

2017.02.18.Sat.23:16
結局、息子のインフルエンザでお正月を施設で過ごす、かわいそうな年越しで、しかもずっと傾眠傾向で、寝てばっかで心配しましたが、ここのところ、起きてます。元気です。
眠剤を少し減らしてもらって、お薬全廃の第一歩。

昨日は、野田地図の足跡姫を観てきました。

野田秀樹が、こんなに泣かせる舞台を作るなんて!

第一部の最後、三、四代目出雲阿国から、足跡姫が憑依した瞬間の宮沢りえ!
ガツンとやられました。

もう、お芝居の世界に引き込まれ、開演までお隣の女性と気が合っておしゃべりしていたのですが、もう、声を掛けるなオーラを出しまくった私です。
第二部、いよいよ足跡姫が足跡を刻みます。

だいたい、野田秀樹の本は、教養を必要として、言葉遊びの数々は、基本となる教養のようなものがないと、わかんない。
今回は歌舞伎も江戸時代も、数学の概念までも出てくるし。でも、お隣の女性いわく、いつもよりわかりやすい、ということ。
伊達の十役と伊勢の十役、伊勢の十役はたいがい助兵衛ですし、笑いどころですがね。十役を10人の役人に仕立て上げ、役人はどれも同じで、ゆーずーが効かねえし。
あちこちに現代の笑いというかパロディを挟み込んで、野田にとって、日本語は曖昧の権化で遊びある言語で、今回、きっぱりと、舞台の上は嘘ばかり。それが舞台と見得を切る。
舞台の上の嘘なのだから、設定やら時代考証やらは笑い飛ばす。

でも、舞台に乗る役者は、舞台にこそ、生きる。
生きたい、は行きたい。
死にたいじゃなくて、(そりゃそうだ、もう死にたくなくても死にたく直面しているんだから)。
役者が行きたいのは、近くて遠い舞台の上。
これが泣けずにおりゃろうか。
今でも、涙腺がゆるむ。
勘三郎さんの、思い。


それに比して、世の権力の長のなんとも馬鹿げた現実。文化をないがしろにして踏み潰す。その実体が、空虚。

肉体が消えれば、なくなってしまう演劇の儚さよ。それでも、人々の心の中には思いは残る。
作り手にも、あとを継ぐものにも残る。
あなたの肉体は没しても、あなたの思いは生きる。行き場所は、ここだよ。

母が亡くなる前、もう話ができる状態じゃなかったけど、私の目を見て、
いーーーーー
と言った。
私には、生きたい と聞こえた。
そう、生きたい、と。

お母さん、ありがとう、十分生きてくれてありがとう。
そして、最後まであきらめない思い、ありがとう。
そう、思った。


なんという符号。

これで泣けないわけがない。

桜満開に咲き誇る舞台で、勘三郎の思いに寄り添う、妻夫木君のピュアなこと!
舞台の上で、こんなに無垢で、イノセントな人はそうそういない。

しかし、カバレリア・ルスティカーナは、反則です!




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師走

2016.12.06.Tue.23:01
今年も間もなく終わりますね。
せめて、気持ちを明るく、お花でも。

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なんという

2016.11.13.Sun.23:59
いろいろ、考えることはありますが、毎月、歯科医師が施設に出張してきてくださって、夫の嚥下状況をカメラで見る検査をしています。明日はその3回目。
鼻から内視鏡を入れて、喉での飲み込みを見ます。
夫は、口の中の舌の動きがうまくなくて、食べたものを喉まで送るのが、ゆっくりで、飲み込む際の動きがちょっと弱い。したがって、誤嚥を防ぐには、つぶれやすい状態の食べ物がよく、水分でサラサラしていたり、逆にあまり粘り気があると、気管に少し入ってしまったりするのです。それを瞬時に判断して、むせて咳き込んでくれるといいのですが、いまいち反応が遅い。それで誤嚥を起こして、肺炎になる。
噛むことがうまくできず、咀嚼ができないから、形のない、ゼリー状の食べ物を食べています。


人間の体は本当にすごい、と改めて思います。

さて、辛いニュース。

大学の同期が、脳出血で倒れたと。

別の同期からメールが来て、時間があったら家に寄って、話があると。
いい話じゃないのは、まあ、わかりますよね。さっそく会社の帰りに寄る。近いんですよ。
で、同期の病気、しかも詳細不明。
奥さんに俺からは電話できない、と。
で、伝言ゲームの元の彼の友人の電話番号を、伝えてきた後輩に聞き、電話。
その友人は、私も知っている人だし、ざっと話を聞き、奥さんの電話番号を訪ね、友人が奥さんに聞いてくれて、奥さんのOKを取ってくれ、奥さんにすぐ電話しました。

かなり重篤で、辛いだろうことは、胸が痛い。
同じ境遇でしかわからないことはあるんです。

いろいろ聞いてそれが理解できるのは、その立場に立つからで、
でも、それにしても、すべてがわかるわけではない。違うから、状況がひとりひとり。

近々、お見舞いに行きます。
奥さんをハグしてあげたい。



歳をとるということは

2016.11.05.Sat.01:53
大学ワンゲルの同期の見舞いに行ってきた。

5月に脳出血で倒れる。
それを知らされたのは、先週月曜日。
うーん。

日曜日に伺おうか悩んで、少し躊躇、やっぱり辛い。
わかっているだけに、怖い。

それでも、善は急げ、時間を引き延ばしても埒があかない。
奥さんを少しでも、話を聞いて、楽にしてあげたい。

文化の日に、友人とランチの後に向かうことにした。

奥さんがきちっときれいにしていて、息子さんがいい子で、きちっとしていて、良かった。

奥さんがこのことがあって、本当に悔しいと切なる声。
あんなに頑張ったのに、悔しい。

話せるようになったなら、謝ってほしい。こんなに心配させたことを、と。

果たして、気管切開したら、痰が改善したらとることできるのかしら?

わからないことばかり。先は不透明。

うちも同じだ。